ムベヤの現在時間

タンザニアの時間に関する文化

タンザニアでは「アフリカンタイム」と呼ばれる時間感覚が一般的で、約束の時間に遅れることが珍しくありません。予定より遅れて集合することが当たり前とされ、時間に厳密な行動はあまり期待されない文化があります。

都市部では時計が使われるものの、多くの地域では日の出を「1時」、日の入りを「12時」とする独自の時間の捉え方が残っています。特に高齢者の間ではこの時間感覚が今も使われています。

イスラム教徒が多い地域では、礼拝の時間（1日5回）が生活の区切りとなっており、時間の感覚もこれに沿って形成されています。会議や集まりも礼拝後に設定されることが多いです。

タンザニアでは、時間よりも人間関係の維持が重視されます。たとえ遅れても、現れたこと自体が重要とされる場面も多く、厳密な時間順守は必ずしも重視されません。

「ポレポレ（ゆっくり、焦らず）」という言葉に象徴されるように、何事も落ち着いて進めることが良しとされる文化があります。効率性よりも安心感や協調性が優先される傾向があります。

農村部では、季節や天候に合わせた活動が基本となり、時計よりも自然のリズムが優先されます。これは時間に対する柔軟な価値観を支える要素のひとつです。

ビジネスシーンであっても会議やアポイントが予定より遅れて始まることは日常茶飯事です。時間通りに始まらなくても驚かず、柔軟に対応する姿勢が求められます。

公共交通機関の出発時刻もあくまで「目安」です。満席になるまで出発しないバスも多く、移動には余裕をもったスケジュールが必要です。

イスラム教の礼拝時間やラマダン期間などは、業務時間や対応可能時間に影響します。宗教行事を尊重した時間配分が重要です。

タンザニアではスワヒリ語の時間表現があり、「朝の7時」は「1時」と呼ばれるなど、日の出を基準に時刻を数えます。地元の人と話すときはこの点に注意が必要です。

農村部では、今でも鶏の鳴き声を目安に起床する家庭が多く、時計を使わない生活が続いています。

招待状に記された開始時間はあくまで「目安」であり、実際に始まるのは1～2時間後ということも珍しくありません。そのため来場者も余裕をもって集まる傾向があります。