メキシコは北緯14~32度、西経86~118度にまたがり、標高や地形によって気候特性が大きく異なります。以下に、全国的によく知られる季節ごとの気候の特徴と主なイベント・文化をまとめました。
春(3月〜5月)
気候の特徴
- 気温:メキシコシティなど高地では昼間20〜25℃、夜間は10℃前後。沿岸部は25〜30℃と暖かい。
- 降水:乾季の終盤でほとんど雨が降らない。湿度も低めで過ごしやすい。
- 特徴:晴天が続き、湿度も低く行楽に適した時期。標高の低い地域では徐々に暑さが増す。
主なイベント・文化
  | 月 | イベント | 内容・気候との関係 | 
  | 3月 | セマナサンタ(聖週間) | キリスト教の復活祭前の行事。乾季で安定した天候の下、各地で行列や祭礼が行われる。 | 
  | 5月 | シンコ・デ・マヨ(5月5日) | プエブラの戦いを記念。乾季の晴天が多く、野外祝賀行事が賑わう。 | 
  | 5月 | グアナファト祭 | シアター・フェスティバル。乾燥した気候で野外舞台やコンサートが開催される。 | 
夏(6月〜8月)
気候の特徴
- 気温:沿岸部では30℃以上の日が多く、高湿度で蒸し暑い。高地も25℃前後に上昇。
- 降水:6月中旬から10月頃まで雨季に入り、午後にスコールが発生しやすい。
- 特徴:雨季の幕開けで熱帯低気圧やハリケーンの影響を受けやすい地域もある。
主なイベント・文化
  | 月 | イベント | 内容・気候との関係 | 
  | 7月 | ゲラゲツェ祭(オアハカ州) | 土着文化とスペイン文化の融合祭。雨季の晴れ間を狙って野外舞台芸術が披露される。 | 
  | 8月 | レオンフェリア(グアナフアト州) | 中央メキシコ最大の祭り。雨季でもフェスティバルが続行され、屋内外で多彩な催しが行われる。 | 
秋(9月〜11月)
気候の特徴
- 気温:9月は残暑が残るが、10月以降は乾季に向かい過ごしやすい気候に戻る。
- 降水:9月はハリケーンシーズンのピークで大雨の可能性あり。10月以降は雨が減少。
- 特徴:乾季再開で湿度が低下。夜間は肌寒く感じることもある。
主なイベント・文化
  | 月 | イベント | 内容・気候との関係 | 
  | 9月16日 | 独立記念日 | メキシコ独立を祝うナショナルホリデー。夜間のパレードや花火が晴天の下で行われる。 | 
  | 10月末 | カボ・ホリデ(死者の日準備) | 祭壇(オフレンダ)の準備が始まる。乾季再開の安定した天候で花や飾りが保たれやすい。 | 
  | 11月1〜2日 | 死者の日(ディア・デ・ロス・ムエルトス) | 家族が墓前に花や食事を供える。快適な乾季の気候で野外での儀式がしやすい。 | 
冬(12月〜2月)
気候の特徴
- 気温:高地では昼間15〜20℃、夜間0〜5℃と冷え込む。沿岸部は20〜25℃で温暖。
- 降水:乾季の最盛期で降雨はほとんどなく、晴天が続く。
- 特徴:空気が乾燥し、日中は暖かく夜間は冷え込む二面性がある。
主なイベント・文化
  | 月 | イベント | 内容・気候との関係 | 
  | 12月16〜24日 | ポサダス(聖母マリア旅籠巡り) | クリスマス前の行列。乾燥した気候で夜間の野外行列が快適に行われる。 | 
  | 12月25日 | クリスマス | 家族が集まり食事を楽しむ。晴天が多く屋外でのマーケットも賑わう。 | 
  | 2月 | カーニバル | メキシコ湾岸やカリブ海沿岸で開催。乾季の前半で雨の心配が少ない。 | 
季節イベントと気候の関係まとめ
  | 季節 | 気候の特徴 | 主なイベント例 | 
  | 春 | 乾季末期、晴天多め、湿度低い | セマナサンタ、シンコ・デ・マヨ、グアナファト祭 | 
  | 夏 | 雨季開始、高温多湿、午後のスコール、ハリケーン注意 | ゲラゲツェ祭、レオンフェリア | 
  | 秋 | 残暑→乾季移行、ハリケーンシーズン終盤 | 独立記念日、死者の日 | 
  | 冬 | 乾季最盛期、晴天多め、昼暖夜寒 | ポサダス、クリスマス、カーニバル | 
補足
- 地域差が大きく、北部砂漠地帯は冬も昼夜の寒暖差が激しい。
- 玉石海岸やカリブ海沿岸では冬でも半袖で過ごせる温暖さが特徴。
- 標高2,000m前後の高地都市(メキシコシティなど)は年間を通じて春のような気候が続く。
- 雨季のピーク(7~9月)はハリケーンの接近に注意が必要。
メキシコの多様な地形と気候は、それぞれの地域の伝統行事や文化を色濃く映し出しています。季節ごとの気候を理解し、現地のイベントを楽しんでください。