キューバでは雨季(5月〜10月)と乾季(11月〜4月)がはっきりと分かれ、伝統行事も気候と深く結びついて発展してきました。以下に四季ごとの気候特徴と主なイベント・文化をまとめます。
春(3月〜5月)
気候の特徴
- 乾季後半にあたり、降水量は少なめ
- 平均気温:24〜28℃前後で過ごしやすい
- 湿度:やや上昇し始めるが、蒸し暑さはまだ控えめ
主なイベント・文化
月 |
イベント |
内容・気候との関係 |
3月 |
ハバナ国際ジャズプラザ・フェスティバル |
屋外コンサートが多く、乾燥した涼風の中で音楽を満喫できる |
4月 |
聖週間(Semana Santa) |
各地で宗教行列が行われる。雨の少ない時期なので屋外行事が計画しやすい |
5月 |
メーデー(労働者の日) |
国を挙げてパレードや集会が行われる。雨が本格化する前の安定した天候を利用 |
夏(6月〜8月)
気候の特徴
- 雨季のはじまり。突発的なスコール(短時間強雨)が増加
- 平均気温:28〜32℃と高温多湿
- 台風シーズンの入り口(9月がピークだが前兆的な熱帯低気圧も)
主なイベント・文化
月 |
イベント |
内容・気候との関係 |
6月 |
職業デー(Día de los Trabajadores) |
祝日パレード。急なにわか雨もあるため、屋外行事での雨具準備が重要 |
7月 |
国立反乱記念日(7月26日) |
各都市で軍事パレードや市民集会が開催される。高温時は午前中の早い時間帯に集中 |
7月末〜8月初旬 |
サンティアゴ・デ・クーバ・カーニバル |
カラフルな山車や踊りで街が賑わう。夕方から夜間にかけて開催され、熱帯夜でも風が通りやすい |
秋(9月〜11月)
気候の特徴
- 雨季ピーク:降水量が最も多い時期、台風リスクも高まる
- 平均気温:26〜30℃、湿度は非常に高い
- 乾季への移行期は11月以降
主なイベント・文化
月 |
イベント |
内容・気候との関係 |
10月 |
キューバ文化の日(Día de la Cultura Cubana) |
屋外ステージや美術展が多く開かれる。雨具や屋根付き会場のチェックが必要 |
11月 |
エル・コブレ巡礼(ロザリオ祭) |
聖母像を敬う宗教行列。雨季明け前の不安定な天候を避け、午前中に行われることが多い |
冬(12月〜2月)
気候の特徴
- 乾季本番。降水量が最少、湿度も低下
- 平均気温:22〜26℃で過ごしやすい
- 快適な日中とひんやりした夜間のメリハリがある
主なイベント・文化
月 |
イベント |
内容・気候との関係 |
12月 |
パランダス・デ・レメディオス(Remediosの燈火祭) |
伝統的な灯篭や花火で街を彩る。乾燥した気候で火気を使った演出が安全に楽しめる |
1月 |
ハバナ国際ジャズフェスティバル |
乾季の涼しい夜に屋外ライブを満喫。観光客にも人気が高い |
2月 |
ハバノス・フェスティバル(シガー祭) |
葉巻の展示・試喫会。屋内外両方で実施可能な乾季を活かして各種イベントが展開される |
季節イベントと気候の関係まとめ
季節 |
気候の特徴 |
主なイベント例 |
春 |
乾季後半・降水少なめ・過ごしやすい温度 |
ジャズプラザ、聖週間、メーデー |
夏 |
雨季初期・高温多湿・スコール多発 |
労働者の日、7月26日記念日、サンティアゴ・カーニバル |
秋 |
雨季ピーク・台風リスク・湿度高い |
文化の日、エル・コブレ巡礼 |
冬 |
乾季本番・降水最少・快適な気温 |
燈火祭、ジャズフェス、シガー祭 |
補足
- 乾季は観光シーズンのピークで屋外イベントが計画しやすい
- 雨季はスコールや台風リスクがあるため、屋外行事前に天気予報の確認を推奨
- 各地の行事は宗教・歴史的背景と結びついており、地域色が強い
- 服装は春・秋・冬は軽装と羽織物、夏は通気性の良い服と雨具が必須
キューバの伝統行事は、気候の移り変わりと密接に結びつき、訪れる時期によって全く異なる魅力を楽しむことができます。