ガンビアは、熱帯気候に属し、11月〜4月の乾季と5月〜10月の雨季に大きく分かれます。以下では、日本の四季にあてはめつつ、各季節の気候の特徴と主なイベント・文化を紹介します。
春(3月〜5月)
気候の特徴
- 乾季末期で非常に乾燥し、3月はハルマッタン(砂塵を伴う北風)が残る
- 日中は最高気温35℃前後、夜間も25℃前後と高温が続く
- 5月に入り徐々に雨が降り始め、湿度が上昇する
主なイベント・文化
月 |
イベント・文化 |
内容・気候との関係 |
3月 |
ルーツ・ホームカミング・フェスティバル |
沿岸地域の文化復興を祝う。乾燥期の好天を活かした屋外開催。 |
4月 |
マンゴー・シーズン開始 |
摘果作業や路上販売が活発化。高温で果実が早く熟す。 |
5月 |
国際ジャズ・フェスティバル(例年) |
国内外アーティストが集結。雨季前の比較的安定した天候を利用。 |
夏(6月〜8月)
気候の特徴
- 雨季のピークで月間降水量は200〜300mmに達する
- 日中は30℃前後、夜間も25℃前後で高温多湿
- 短時間強雨や雷雨が頻発し、洪水に注意が必要
主なイベント・文化
月 |
イベント・文化 |
内容・気候との関係 |
6月 |
稲作・水田への田植え |
雨季到来で田植えが本格化。豊富な降雨が水田に不可欠。 |
7月 |
イスラム教ラマダン(移動祝日) |
断食月の開始。日中の高温多湿で断食は厳しくなるが、夜間は祭礼が活発に。 |
8月 |
伝統舞踊祭(地域ごとに開催) |
雨季の合間の好天日を選んで野外で開催されることが多い。 |
秋(9月〜11月)
気候の特徴
- 雨季終盤で9〜10月にかけて徐々に降雨が減少
- 日中は30℃前後、湿度は徐々に低下しはじめる
- 11月には乾季が始まり、晴天日が多くなる
主なイベント・文化
月 |
イベント・文化 |
内容・気候との関係 |
9月 |
収穫祭(ピーナッツ) |
雨季の終わりに地元農家が収穫を祝う。乾季移行で乾燥した日中に野外開催。 |
10月 |
水鳥観察シーズン開始 |
冬鳥の渡来が始まり、リバー川岸で観察ツアーが活発化。雨季残りで水量が多い利点。 |
11月 |
写真・自然フェスティバル(例年) |
乾季直前の澄んだ空気を活かし、屋外撮影会や展示会を開催。 |
冬(12月〜2月)
気候の特徴
- 乾季最盛期でほとんど降雨なし
- 日中は30℃前後、夜間は20℃前後まで下がり過ごしやすい
- 12〜1月にかけてハルマッタンは収束し、空気が澄む
主なイベント・文化
月 |
イベント・文化 |
内容・気候との関係 |
12月 |
クリスマス(キリスト教コミュニティ) |
晴天日が多く、教会での屋外イベントやマーケットが盛況。 |
1月 |
新年祭 |
乾季の涼しい気候を生かした野外パレードや音楽イベントが開催。 |
2月 |
ガンビア独立記念日(2月18日) |
共和国成立を祝う国民的祝日。乾季の快適な気候で式典・パレードが行われる。 |
季節イベントと気候の関係まとめ
季節 |
気候の特徴 |
主なイベント例 |
春 |
乾季末期の高温・乾燥 |
ルーツ・ホームカミング、マンゴー・シーズン |
夏 |
雨季の高湿・豪雨 |
田植え、ラマダン、伝統舞踊祭 |
秋 |
雨季終盤〜乾季移行の晴天増加 |
ピーナッツ収穫祭、水鳥観察、写真・自然フェスティバル |
冬 |
乾季最盛の過ごしやすい気候 |
クリスマス、新年祭、独立記念日 |
補足
- 乾季(11月〜4月)は観光ピークシーズンで、野生動物観察やビーチリゾートが人気
- 雨季(5月〜10月)は農業活動が活発化し、伝統的な収穫・田植え行事が中心
- 気候変動の影響で雨季の始まり・終わりが前後しやすく、農作業スケジュールに影響が出る場合がある
ガンビアの季節イベントは、気候と密接に結びつき、農業・宗教・文化行事のタイミングや内容を形づくっています。